昔、恋人が入院してしまったので、僕はバイトが終わってから1時間くらい原付をとばして、病室にいる彼女に、週に5日は会いにいっていた。
まだ症例の少ない特定疾患。魚は大丈夫だけどとにかく、乳製品、たまご、バター・・・ようは消化に悪いもの、動物性脂肪分はアウトといわれた。
僕の両親は某宗教団体に思いっ切り傾倒しているため、彼女のことを知られてしまうと、「救いの手」を差し伸べて、彼女にストレスをあたえるのは目に見えていたので話せなかった。
彼女は電話や手紙などでは情緒不安定だったが、実際に会いに行くと、つとめて明るく振る舞ってくれていた気がする。
嫌なことを忘れて、楽しい雑談がしばらく続くと・・・「あっ、ご飯たべた?」と彼女が言ってくる彼女はまだ点滴でしか栄養補給できない状況だったので、目の前で食べるわけにはいかない。「ほな食ってくるわ」と、コンビニへ・・・5分で戻って来るまでに、「カツオのおにぎり食った」と嘘をついていた。カツオのおにぎりなら彼女も回復次第で食べれるようになる。
でも実際は、彼女が口にすると一発で症状が悪化するような脂っこい物を食べていた。
のちに退院した彼女の病状が安定し、さらに1年ほどしてから僕はその彼女と別れてしまった・・・。
何もかもがうまくいかなかった。
親の宗教にも嫌気がさして家出もした。
様々なことが猛スピードで動いていたあの頃の記憶・・・
昨夜、近所のセブンイレブンで思い出したんです。
大きなチキンカツが2つと、三角形に切られたチーズ3枚が、コッペパンみたいなのに挟まった、ボリューム満点の惣菜パン・・・。
昔と同じように
歩きながら秒殺で食った。